全国の神社とパワースポット
金刀比羅宮
■概要
金刀比羅宮、通称「こんぴらさん」は、江戸時代から人気のパワースポットです。その昔、いまと違って人々は気楽に旅ができませんでした。
しかし、三重県にある「伊勢神宮」とここ香川県にある「金刀比羅宮」だけは、お参りの旅が許されたことから庶民憧れの地になったのです。
金刀比羅宮が鎮座する象頭山(ぞうずざん)は、海上からもよく見え、方角の目印とされていたことがら、人々の信仰の対象になっていました。
そんな山頂にある金刀比羅宮です。想像以上の坂道の連続で、階段は参道から数えると、御本宮まで785段です。また、さらに奥地にある、香川県ナンバーワンを誇るパワースポット「奥社」までは1368段にも及びます。
参拝は、基本的には表参道と呼ばれるメイン通路を上がります。参道から大門までの道の両端には、たくさんのお土産屋さんが並び、寄り道しながら進んでいるとあっという間です。是非たちよって、無料で貸し出してくれる杖をレンタルするのがおススメです。
大門までは365段あります。いよいよここから本格的な登りが続き、まさに修業が始まりますが、一段一段願いを込めて上がって行くと最高の景色と達成感が待ち構えています。
■金刀比羅宮の最大のパワースポット「奥社」へ
大門を抜け参道入るとすぐそのわき道に飴を販売する屋台が目につきます。これらは、江戸時代から続く「五人百姓」と呼ばれるもので、境内で唯一商売を許された老舗のお店です。ここでは、こんぴら参りのお土産として昔から名物になっている「加美代飴」が購入出来ます。
柚風味の薄くのばされた飴は、同封された小さな金の小槌で割って食べるという一風かわったスタイルの飴です。
昔は、庶民でも金刀比羅宮への旅路は許されていましたが、経済的な理由から誰もが簡単に行けるはずがありませんでした。そんな時のお土産として薄くて小さく保存もきき、みんなで仲良く分けあえる「加美代飴」が人気だったようです。
大門から先へは、まだまだ本格的な登りが続きますが、境内ということもあり、清々しい空気が満ちています。御本宮まで到達するころには、かなりの心拍数です。
それもそのはずです。御本宮は785段登りきった人だけがお参りできるスポットです。実は、786段登っているのですが、最後の最後に1段下がる形が、わざわざとられています。786段だと「なやむ」という語呂合わせになってしまうので1段下がることで「悩みが落ちる」心配りだそうです。
この御本宮の社殿は1878(明治11)年に改築されたもので天上や壁には見事な絵が描かれています。
多くの方がここ御本宮にお参りをして帰路に就かれますが、実はここから、さらに583段上を目指すところに香川県のパワースポットと呼ばれる奥社があるのです。御本宮から時間にして30分ほどさらに登るのですが、道中、常盤神社、白峰神社、菅原神社と経て正式名「厳魂神社(いづたまじんじゃ)」、別名「奥社」にたどり着きます。
表参道からここまでは、トータル1368段となります。海抜421mの山深い位置にあり、ここからの眺望は素晴らしく、さぬき平野にぽっこり浮かぶ讃岐富士を望めます。奥社には、金刀比羅本教の教祖、厳魂彦命が祀られています。昔、御本宮をお守りする為に、天狗に化けて姿を消したという言い伝えがあるのです。
断壁には、天狗とカラスが掘られているのでよく目を凝らしてみつけてみましょう。また、ここにしか売られていない「天狗お守」も特に人気です。
■「幸福の黄色いお守り」と「天狗お守」
御本宮で購入できる御守は多種多様ですが、中でも、金色に輝く「幸福の黄色いお守り」やこんぴら狗(いぬ)の開運みくじが人気です。
鮮やかな黄色のお守りは、うこんで染められた絹糸が使われています。うこんは、虫除けや薬用にも用いられていることから災いを除けるパワーが秘められたお守りです
また、こんぴら狗とは、昔、自分で参拝に行けない人が、旅人に飼い犬をたくして自分のかわりに金刀比羅宮にお参りしてきてもらうという風習がありました。飼い主の願いを託された犬は、首から道中の食糧や飼い主の木札などが詰まった袋を持たされていたようです。
そして、奥社でしか購入できない「天狗お守り」姿を天狗に変えてでも大切なものをお守りしようとする厳魂彦命が、災いから見守ってくれるとして人気のお守りです。
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