全国の神社とパワースポット
大麻比古神社
■概要
渦潮で有名な徳島県鳴門市にある「大麻比古神社」は、総鎮守としてたくさんの神様が祀られているパワースポットとして有名です。通称「おおあさはん」と呼ばれ、県内イチの参拝者数を誇ります。
「大麻比古神社」は、かつては阿波国の「一の宮」でした。「一の宮」とは、その地域において最高位の格式を誇る神社をさし、その昔、国司が派遣されるとは必ず最初に訪れる神社のことをそう呼びました。
この神社の歴史は古く、平安時代の書物にも登場することから、1100年前かとも言われています。
そんな「おおあさはん」は、恋愛成就や交通安全、開運に金運のパワースポットとして人気です。
■御祭神は「大麻比古大神」と「猿田彦大神」
参道入口にある大きな鳥居は、高さ14.6メートルもあり、遠くからでもかなりのインパクトで存在感が絶大です。御祭神は、二柱で大麻比古命(おおあさひこのみこと)と猿田彦大神(サルタヒコオオミカミ)です。
大麻比古大神とは、阿波国をお創りになった大祖神で農業の守り神として知られています。一方、猿田彦大神は、ニニギノミコトが日向国(現在の宮崎県)の高千穂峰に降臨なさる時に高天原(たかまがはら)から道を照らした神様として有名で、厄除けの神様として、また道案内の神様として有名です。
その二柱により、厄除けや交通安全のご利益があるとして人気があります。特に交通安全祈願は、有名です。徳島県は、全国の中でも交通事故の少ない都道府県です。これはひとえに、「おおあさはん」のご加護の賜物かもしれません。
境内裏手にある山「大麻山」は、徳島県内最高峰の山です。標高は538mあり、登山客にも人気ですが、その山の頂にある「奥宮社」へもぜひ訪れてみましょう。山道は、急な難所があるわけでもなく、子供でも登れるコースが整備されています。早い人で約1時間、ゆっくりかけても2時間です。山の中を進むだけで、日頃の邪心が浄化されていきます。
■徳島イチのパワースポットと言われる御神木
境内にある樹齢1000年以上を誇る御神木が「楠の大木」です。高さは22メートル、幹回りは8.3メートルもあり大迫力です。徳島県鳴門市の天然記念物にも指定されているこちらの御神木ですが、徳島イチのパワースポットとして人気です。
この神社の神である猿田彦大神は、もとは天孫降臨の際に道案内をした神様として有名です。それにあやかり、未来に向かって悩みがある時や何かを決断しなければならない時などに訪れると良いパワーが授かると言われています。
また、金運や厄除けにも御利益があるといわれ、抱えるものをリセットして前に進みたい時には右手を、何か新しい知恵を授かりたい時には左手を楠にかざして祈願するとよいとされています。
■恋愛成就の小島
映画「バルトの楽園」のロケ地は、ここ徳島県鳴門市板東です。この映画は、第一次世界大戦で捕虜として捕らわれたドイツ兵と徳島の人々との友好な関係が描かれた実話をもとにしてつくられた映画です。
実際ここには、「板東俘虜収容所」があり、約1000名のドイツ兵が暮らしていました。ここで収容されていたドイツ兵のほとんどは、軍人ではなく民間人だったため家具や靴、パン屋などといった様々な技術をもった職人達でした。
そこで収容所内には、農園やウイスキー蒸留所、バームクーヘンやパンを焼く工場、ほか様々な職人達が腕をふるうことができる工房まで作られ、捕虜でありながら自立した生活が営まれました。それはやがて、地域の人々との交流に発展し、様々な技術が日本に伝わったと言われています。
その代表的なのが、毎年師走の時期になると耳にするベートーヴェンの「第九」です。ドイツ兵により、楽団と合唱団が結成され、この曲が初めて日本で演奏されたのが、この板東俘虜収容所なのです。
このように、様々な文化が今も日本に根付いていますが、それはひとえにこの時、所長の判断によっておこなった人道的な待遇があったからこそではないかと考えられています。その歴史の名残が、境内奥にある「めがね橋」「ドイツ橋」です。ドイツの敗戦が決まり、祖国に帰還する前に、ドイツ兵から感謝の気持ちが込められ、1つ1つ石を積み上げて作られた橋が贈られました。
そんな両国の友好の架け橋ともいうべき石造の橋の前には、「心願の鏡池」が広がっています。
池の中には、小さな岩が浮かんでいます。その岩めがけてお金を投げ、見事上陸出来れば、恋が叶うとも言われているので是非挑戦してみて下さい。
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