全国の神社とパワースポット
元乃隅稲成神社
■概要
アメリカのCNNが選んだ「日本の絶景31スポット」にランクインしたこともある元乃隅稲成神社は、願い事が叶うパワースポットとして国外からも注目される人気の神社です。
創建は、昭和30年とまだ新しい神社ですが、絶壁にたてられた連なる鳥居はインスタスポットとしても注目されています。
元乃隅稲成神社は、島根県津和野にある「太鼓谷稲成神社(たいこだにいなりじんじゃ)」より分霊して建立されました。ことの発端は、ある晩、地元漁師の枕元に白い狐が現れて「吾をこの地に鎮祭せよ」というお告げをうけたのが始まりです。
祀られているのは、宇迦之御魂神(うかのみたまのおおかみ)です。宇迦之御魂神は、八百万の神様のなかにおいて、食べ物の神様の一人です。その中でも代表的存在で、五穀豊穣・商売繁盛・産業振興にご利益がある神様として人気があります。
宇迦之御魂神の神使はキツネです。神使とは、神様からの伝言を運んできてくれたり、私たちの願いを神様に届けてくれたりする使いを指します。宇迦之御魂神はキツネを使われていたので、別名稲荷神(いなりのかみ)とも言われています。
稲荷神社の歴史は、奈良時代までさかのぼります。京都の伏見で、秦氏がおさめる地の氏神さまとして祭られたのが始まりです。その後、秦氏は、どんどん全国に勢力を広めていきました。全国進行にあわせて、稲荷神社も広がっていったのです。
現在、日本ある神社と名の付く中では、稲荷系の数が圧倒的な数をしめており、その総本山と呼ばれるのが京都伏見稲荷大社になります。
稲荷神社の漢字表記名は、「稲荷」がほとんどです。ですが、ここ「元乃隅稲成神社」と、本家の「太鼓谷稲成神社」だけが「稲成」と書きます。
実は、本家である「太鼓谷稲成神社」も、もとは稲荷と書いていました。しかし、途中で変更した経緯があります。
安永2年にお城の蔵番が、大切なカギをなくしてしまいましたがどこを探しても見つからず、7日間お稲荷様に願をかけ続けたそうです。そして厳罰が下される日の朝、カギが無事にみつかり、難を逃れました。
ことの経緯をお城でお殿様に報告すると、えらく感動され、願い事をかなえてくれるお稲荷様ということで、「稲成」と名を改めたそうです。
稲成の「成」は、願望成就・大願成就の「成」からきています。
■日本イチ高い賽銭箱めがけて運試し
稲荷神社ときくと、キツネ以外にも赤い鳥居を連想する人も多いと思います。赤色は、太陽や火、または厄払いを払う色とされてきましたが、もともと稲荷神社は五穀豊穣の願いから建てられていて、食べ物が熟すと赤く色づくからです。ここ元乃隅稲成神社にも、海から続く123基の朱色の鳥居が100m以上も続き話題です。
鳥居は、ふつう俗世間と神域との境界を表します。稲荷神社の多くが、たくさん鳥居が立ち並ぶイメージですが、これは江戸時代に、願い事の数だけ鳥居をたてる習慣があったからです。
元乃隅稲成神社では、敷地面積の都合で鳥居の奉納はストップがかかっていますが、絶壁に建てられた123基の鳥居は、息をのむ美しさとして評価されています。
建ち並ぶ鳥居の出口には、メインともいうべき高さ5mもある鳥居が建っています。他でみる鳥居と違う点は、大きさだけではありません。なんと、鳥居の上部には賽銭箱が設置されていて、見事お賽銭が入れば願い事が叶うといわれるパワースポットです。
一筋縄では入らない難所ですが、代わる代わると挑戦していく人が後を絶ちません。
■待ち受けにするといいと言われるパワースポット「龍宮の潮吹き」
元乃隅稲成神社の先にある玄武岩から成り立つゴツゴツしたスポットが「龍宮の潮吹き」です。日本海の荒波が、岸壁にぶつかった拍子に、圧迫された空気が孔から抜ける大きく舞い上がる潮(水しぶき)のことを指します。
潮吹きじたい、あらゆる天候条件が重ならないと、なかなか見ることはできませんが、コンディションが整えば、高い時で30mもの潮が噴き上げられ、その姿がまさに天へと昇る龍の姿に似ていることから、「龍宮」と名付けられたそうです。
龍神は雨を降らせてくれる神としての信仰があつかったので、昔は雨乞いの際にここへ集まり祈祷された歴史があります。
天高く、舞い上がったその潮で虹ができた瞬間をカメラに収め待ち受けにすると、開運の御利益があると言われているパワースポットです。
元乃隅稲成神社と合わせて訪れてみてはいかがでしょうか
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