全国の神社とパワースポット
高天彦神社
高天彦神社(たかまひこじんじゃ)は、奈良県と大阪府の県境にある金剛山の麓に建つ神社です。
5世紀ごろに栄えた葛城氏の祖神「高皇産霊神(たかみむすびのかみ)」を祀っています。
御神体は、社殿の背後にそびえる円錐形の白雲峯(694m)。
この一帯は、古くは日本神話に登場する「高天原(神々が住んでいた土地)」と考えられていたほど、古い歴史があります。
高天ヶ原は、古事記が伝えるところによると、神代に天照大御神が統治していたところで、ここから瓊々杵尊が日向の高千穂の峰に降臨したとされています。
高天原を訪れた方が真っ先に向かうのがこの高天彦神社(たかまひこじんじゃ)だと言われています。
それほど大きくない神社ですが、境内に立つと何とも言えぬパワーを感じずにはおれません。
あっ、ここには神様がいる。。。
訪れた人、皆が皆、そう感じます。
県道から山間の道を上っていくと、古木に囲まれて鬱蒼とした参拝道の入口が見えてきます。
巨木群のなかを抜けると鳥居が見えてきます。
社務所もない小さな神社ですが、空気が凛と張り詰めています。
御神体の白雲峯。
美しい円錐形をしています。
神さまのパワーを分けてもらいましょう。
社殿は三間社神明造り・明治十年の建築だそうですが、築年数以上の風格がありますね。
社殿の左脇には土蜘蛛を埋めた跡とされる蜘蛛塚があります。
ガイド本に紹介されることもなく、現地に案内板もないので、多くの方は見落とすと思います。
見つけた方も何か分からずに帰ってしまわれることも多いことでしょう。
土蜘蛛とは、古代日本における、天皇への恭順を表明しない土着の豪傑などに対する蔑称です。
大和葛城山の葛城一言主神社にも、土蜘蛛塚という小さな塚がありますが、これは神武天皇が土蜘蛛を捕え、彼らの怨念が復活しないように頭、胴、足と別々に埋めた跡といわれています。
そして、日本書紀では、『有尾人』と記述され、古事記でもこの地方の人のことを『尾の生えた土雲』と書かれています。
この地域の「葛城」という名前は、神武天皇がこの地域にいた先住民を葛でひっくくって退治したからだと伝えられています。
この先住民は手足が長いために『土蜘蛛』と呼ばれていたらしいのです。
このエリアより北で、神武天皇に逆らった豪族として長髄彦(ナガスネヒコ)がいます。
ネーミング的には同じ発想ですね。
土蜘蛛という名は、天皇家にとっては目障りな存在としての「まつろわぬ民」の総称なのでしょう。
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